2021年8月22日

A DATA info SD Card Super 512MB

皆さま、お久しぶりです!こちらでは久々の更新となります。なんと4年振りのBloggerで見てくれも違っていてかなり手間取っておりますが…。今回は私のTwitterでバズったとあるメモリーカードを紹介します。

それはこのSDカードです。

表の見た目は普通のSDカードに見えますが…、裏にひっくり返すと下に謎の数字が見えます。そう、これはSDカードの残容量が表示できるSDカードだったのです。

これは台湾のADATA Technology社が開発・販売していた“infoSD”というSDカードです。これは2007年頃にリリースしたメモリーカードでテスト販売のような感じで発売した後にすぐに無くなってしまったと記憶しています。そのため、私はこのカードの存在は知っていましたが入手できずじまいでした。ネット上ではイメージ画像のような写真しか出回っていなかったので実は発売していなかったのでは?と疑っておりました。

まさか令和になってこれの新品未開封品が、そしてこのSDカードが実在していたのか!と感動しました。これがパッケージ写真です。

今回入手したのは512MBタイプ。メガバイト(MB)です。ギガではないですよ。この容量には時代を感じますよね。パッケージには他に1GBと2GBまであったことが記載されています。2GBまでだったということはSD規格までで、4GB以上のSDHC規格に対応したタイプはリリースされなかったようです。これを見てもこのinfoSDカードが短命であったことが伺えます。

キャッチコピーの拡大。裏側はSDカードの容量表示が見えるように穴が空いています。特徴は英語で記載されており、以下のとおりです(下はGoogleによる翻訳)。

Feature

1.SD card with EPD to show its free capacity.
→空き容量を表示する電子ペーパー付きSDカード。

2.2digits English ID is changeable by PCs.
→2ケタの英語IDはPCにより変更可能。

3.Bi-stable display without embedded battery.
→電池を内蔵していない双安定ディスプレイ。

というわけで、このSDカードを使って色々遊んでみました。上記の特徴にもある通り、容量表記の横にある2桁の英語表示は変更が可能で、パソコン上でボリュームラベルを変えることで変更が可能です。初期設定では「SD」というボリュームラベルになっていてSDカードの表示上でもSDと表示されています。

なお、SDカードに使われている表示デバイスには液晶ではなく電子ペーパー(EPD)が使われています。原則液晶は電源を供給している間だけ文字が表示されますが、電子ペーパーは電源の供給をストップしても文字が残り続けるという特徴を持っています。これにより電池無しでの動作が可能になっています。

理屈は置いといて、次の実験です。ボリュームラベルを2文字以上に設定してみるとどうなるのでしょうか?試しに「ABCDEF」というボリュームラベルにしてみました。

案の定と言えば案の定ですが、2ケタ分の「AB」という表示しかされていませんね。ちなみに容量表示部分の数字は当たり前に7セグメント表示ですが、英語表示は16セグメントでカッコよくてシビレます。これ開発した人間は分かってるなぁ…。

次に、ボリュームラベルを入力しないとどうなるのか。

なるほど、「- -」の表示になりました。空白表示になると思っていたのですがこれは意外でした。

最後に適当に書き込んで、容量表示を変えてみました。この例では残り34MBを表しています。これは512MBタイプなので4ケタ目の表示がムダになってしまうのが残念。
容量表示については賛否両論ありそうですが、ボリュームラベルの変更で複数SDカードが分類分けできる点で便利なカードだと思いました。これ以上このSDカードが発展しなかったのは残念な所です。

2017年7月14日

スーパーファミコンの特殊チップを見てみよう!

スーパーファミコンには本体の機能を補うため、ゲームソフト内に特殊チップが搭載されているものがありました。今回の“徒然ブログ”ではハドオフとかのジャンクで漁ってきた特殊チップ搭載のスーパーファミコンカセットの中身を見てみよう、という記事です。
さて、特殊チップを搭載したチップは何処で見分けるのでしょう。Wikipediaの一覧表を覚えて探すのも良いかもしれませんが、もっと手っ取り早く探す方法があります。それは、スーパーファミコンカセットの端子部分を見ることです。
この写真を見るとわかると思いますが、特殊チップが搭載されているカセットの多くには端子部分の両端に小さい端子が見られるのです。これによりわざわざ一覧表を覚えたりしなくてもその場で特殊チップ搭載ソフトがわかると言うわけです。
※ただし、“DSP-1”チップなどこの法則に当てはまらない特殊チップ搭載ソフトもあることに注意です。






では、スーパーファミコンの特殊チップを実際に見ていきましょう!

スーパーマリオ ヨッシーアイランド(任天堂)

「ヨッシーアイランド」に内蔵するのはスターフォックスでよく知られる“スーパーFXチップ”。これは2世代目のチップ(GSU-2)で高速化を実現した他、内蔵メモリも増強されていると言われている。
残念ながら未発売となった「スターフォックス2」にもこのタイプのチップが搭載される予定だったようである。
印字から製造はシャープであると推測。







スーパーパワーリーグ4(ハドソン)



「スーパーパワーリーグ4」に内蔵するのはセイコーエプソン製の“SPC7110F”というチップで、グラフィック性能を向上する他にデータの圧縮機能も搭載していたようです。「天外魔境ZERO」に搭載されていたことでも有名。
ちなみにハドソンはPCエンジンなどに採用された“HuC62システム”もセイコーエプソンに製造を委託、同社はエプソンと関わりが深かった。








エキゾースト・ヒートII(セタ)

「エキゾースト・ヒートII」に内蔵するのはセタのカスタムチップ“ST010”。NECエレクトロニクス(現・ルネサスエレクトロニクス)製でμPD96050というCPUベースのチップであるらしい(刻印にもそれらしき表記が見られる)。
ここで紹介する特殊チップの中で唯一な男気溢れる多ピンDIPパッケージ!









星のカービィ3(任天堂)


 「星のカービィ3」に内蔵するのは、スーパーファミコン本体内蔵のCPUと同性能を持つと言われるチップ“SA1”。CICと呼ばれるセキュリティチップも内蔵されている。他に「スーパーマリオRPG」などにも搭載されている。












スターフォックス/北米版(任天堂)


 「スターフォックス」に内蔵するのはあまりにも有名な“スーパーFXチップ”。ただし、実際のチップには「MARIO CHIP 1」と印字。これがスーパーFXチップのコードネームと見られる。
開発は任天堂とスターフォックスの開発にも参画したアルゴノートゲームスの合弁会社A/N Software。印字にも表記がある。
型番が「LR38173」となっているので実製造はシャープか。







パイロットウイングス(任天堂)


「パイロットウイングス」に内蔵するのは“DSP-1”というチップ。これはNECエレクトロニクス(現・ルネサスエレクトロニクス)のDSPチップμPD77C25を元にしていると言われている。
「スーパーマリオカート」での採用が有名だが、実は「パイロットウイングス」の方が先に採用されている(実はこのゲームが初採用)。
なお、冒頭に記載の通りこのチップが採用されているゲームソフトには端子部分両端の小さい端子が見られない構造になっている。






パイロットウイングス/北米版(任天堂)


単なる好奇心で北米版の中身も分解。国内版と同様に“DSP-1”を内蔵しています。「パイロットウイングス」の初期ロットではチップを搭載しないバージョンも存在しているらしいが、今のところ筆者は見たことが無い。
なお、北米版SNESはカートリッジの形状が異なるものの日本と同じNTSC方式のためアダプタを噛ませば日本の本体でもプレイ可能。ただし、粗悪なアダプタだとコストダウンで端子部分両端の小さい端子が省略されていて特殊チップ搭載ソフトがプレイできないアダプタもあることに注意。




スターオーシャン(エニックス)


「スターオーシャン」に内蔵するのは“S-DD1”というチップで圧縮・伸張を行っている。このようなチップが生まれた背景にはROMの大容量化にある。ROMが大容量になるとゲームの価格が上昇してしまう。そこでこのような圧縮チップを使うことで低容量でも大容量のデータが入れられるようになったのである。
しかし、このチップが使われたのはこの「スターオーシャン」と「ストリートファイターZERO2」のみである。 ちなみに“SA1”と同様にCICと呼ばれているセキュリティチップを内蔵。





JRA PAT(RSS競馬セキュリティサービス)


「JRA PAT」とは競馬の電話投票システムのこと。専用モデムを使うことでスーパーファミコン上で投票することが可能だった。カセットも差別化されており、黒い。
これは端子部分両端の小さい端子が見られるが特殊チップを持たない珍しい例である。ただし、AMD製のフラッシュメモリAM29F010を搭載している。スーパーファミコンではSRAMによるバッテリーバックアップが殆どのため、このようなフラッシュメモリは珍しい。





更に特殊チップ搭載カセットを見つけたら更新していくかもしれないので。乞うご期待です!

2017年2月16日

Pioneer Blu-ray Disc PLAYER BDP-3140

パイオニアブランドの現行モデルなブルーレイディスクプレイヤー“BDP-3140”です。これ、ハードオフのジャンクにて500円で売られていました。理由は『ディスクを読み込みません』。背面を見てみると2016年製造であり、製造1年で壊れるわけ無いだろうと思って購入してみました。
ウチに持って帰って確かめてみると確かにTVアニメRewriteのDVDは再生できるけど、ミスタービーンのDVDは再生できない音楽CDも再生出来ないという謎現象が確認されました。まさか、このブルーレイプレーヤー意思を持っているのは無いかと疑わしき現象ですw。

何はともあれ、中を開けてみましょうか。本体を持った時に軽かったので中身がスカスカなのは覚悟していましたが、ブルーレイプレーヤーのメイン基板よりも電源系の基板の方が大きいことに驚愕しました。技術の進歩って本当に怖いです。







ドライブ部分のカバーを取り除いてピックアップレンズを見てみると、見事に曇っていました。イソプロピルアルコールを付けた綿棒で拭き取ってみると茶色い汚れがビッシリと。しかし製造1年程でピックアップレンズが曇るほどの環境って…。どこで使っていたのか気になりますね。
元通り組み立てて動作確認してみると、どのDVDもタイトルを選ばずに再生可能になり、音楽CDも再生できるようになりました。 ブルーレイディスクの動作はわかりません。何故なら、今までワタシブルーレイディスクと言うものを手に取ったことがないからなのです。今度、安い適当なのを買ってきて試してみようかな。

これから、このBDP-3140を分解しようと考えている人へ。トレイローディング用モーターのケーブルコネクタが異常な程硬く、かなり抜きにくいので要注意です。
同じコネクタを使用している写真手前のテスト用と思われるコネクタに間違えて接続してしまい、抜いた時にコネクタを欠けさせてしまいました(泣。まぁ、通常使用なら使わないでしょうから良いのでしょうけどね。


治ったと思われるところで、製品概要行きますね。ディスクの挿入口は一般的なトレイローディングタイプ。8cmCDやDVDも溝が付いているのでアダプタは不要です。






前面表示は驚愕の7セグLED・5桁w。この部分、何となくパイオニアらしさが見えません。まるで中国メーカーのDVDプレイヤーみたいです。せめてVFDは採用して欲しかったな。
時間表示だけでは無く、ステータスもこのディスプレイ上で行うので写真上の「READY(rEAdy)」はまだ読めますが、写真下のDVDという表示はどう見ても「DUD」としか読めません。 かなり強引すぎです。




背面(リアパネル)。映像出力はHDMI端子のみで従来のコンポーネント出力やコンポジット出力のアナログ系端子を備えていません。有線LANの端子が見えますが、これは一部ブルーレイディスクに付加されているBD-LIVEという機能で使うものらしいです。内部にJavaを採用しているらしく、“Java POWERED”のマークが見えます。Javaの開発元であるオラクルによると『ブルーレイ・ディスク・プレーヤの100%にJavaが付属している』らしいです。
追記:ブルーレイディスクの規格にはBD-J(Blu-ray Disc Java)という名のJavaそのものが備わっており、それがブルーレイプレーヤーの100%にJavaが付属している理由となっているそうです。
前述の通り、2016年製造の個体でPSEの認証社名は“オンキヨー&パイオニア株式会社”となっています。同社は“パイオニアホームエレクトロニクス株式会社”がオーディオ機器メーカーのオンキヨーの傘下に入ったために社名変更したものです。パイオニアとオンキヨーのAV機器が同じ会社から売られている…、いまいちピンと来ませんね。生産国は“MADE IN CHINA”で中国製

早速再生してみました。このプレイヤー、本体に付いているボタンは最小限のものしか付いておらず、事実上リモコンが必須です。残念ながら今回購入したジャンクにはリモコンが付属していませんでした。しかし、このプレイヤーは「HDMIによるコントロール機能」に対応したテレビならテレビのリモコンからでも操作可能らしいということで試してみました。レグザリンク(ウチのテレビは東芝レグザです)というボタンを押したら写真のようなメニューが出てきて簡易操作が可能になりました。これは便利です。

東芝レグザのプレイヤーコントロールメニュー。色々並んでいますが、BDP-3140で有効なのは「セットアップメニュー」「画面表示」「電源」くらいです。
しかし、HDMIって映像と音声のみをやり取りしているケーブルだと思っていたのですが、こんなコントロール信号も送れたんですね。




これがBDP-3140のセットアップ画面です。解像度を1080pにした上でDVDを再生してもアップスケーリング機能により、ハイビジョン画質になる機能を搭載しています。これでTVアニメRewriteのDVD版を見てみましたが、超きれいでした。近くで見てもブロックノイズなど殆ど無いし。これならDVD版でも良いし、個人的にこれ以上の画質は要らないように感じました。今までがD端子接続のDVDプレイヤーで見てたからなおさらなんだよなw。


音楽CD再生画面。通常は上部にトラックと時間が表示された殺風景な画面ですが、CD-TEXTに対応したCDでは下部にアルバム名や曲名が表示されるみたいです。
今回はここまで。やはり、詳細な操作を行うためにはリモコンが必要であるようです。USBメモリに入ったMP3ファイルの再生も試してみたいですし、リモコンを購入してみようかと思います。