2015年4月19日

MDとドルビーとの関係

今どきMDというかも知れないが、持っている人がいるならば機器の裏側を見て欲しい。どこのメーカーの機器にも『US AND FOREIGN PATENTS LICENSED FROM DOLBY LABORATORIES LICENSING CORPORATION』という英文が入っている。これはドルビーラボラトリーズの米国及び外国特許によるライセンス製品であるという意味です。
ドルビーラボラトリーズといえばドルビーデジタルやドルビーノイズリダクションで有名なアメリカの音響記録及び再生技術の研究・開発を行っている企業でありますが、MDのどこにドルビーの技術が入っているのでしょうか。

実は、MDの根幹である“ATRAC”という圧縮技術はドルビーラボラトリーズが開発したものなのです。ただし、これはMDに採用されたATRAC(1)のみであり、MD DATAの標準音声フォーマットに使われたATRAC 2に関しては不明、ソニーのCDウォークマンやネットワークウォークマンなどで使われたATRAC 3・ATRAC 3plusはソニー単独開発と言われています(同圧縮技術が用いられた機器にはドルビーのライセンス表記が見られない)。
しかし、ATRACシリーズ全てがソニーが開発したものであるとソニー自身は主張しており、現在では各MD機器に刻み込まれたドルビーのライセンス表記が最初のATRAC開発にドルビーが関わっていた名残となっています。

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