皆さま、お久しぶりです!こちらでは久々の更新となります。なんと4年振りのBloggerで見てくれも違っていてかなり手間取っておりますが…。今回は私のTwitterでバズったとあるメモリーカードを紹介します。
それはこのSDカードです。
表の見た目は普通のSDカードに見えますが…、裏にひっくり返すと下に謎の数字が見えます。そう、これはSDカードの残容量が表示できるSDカードだったのです。
これは台湾のADATA Technology社が開発・販売していた“infoSD”というSDカードです。これは2007年頃にリリースしたメモリーカードでテスト販売のような感じで発売した後にすぐに無くなってしまったと記憶しています。そのため、私はこのカードの存在は知っていましたが入手できずじまいでした。ネット上ではイメージ画像のような写真しか出回っていなかったので実は発売していなかったのでは?と疑っておりました。
まさか令和になってこれの新品未開封品が、そしてこのSDカードが実在していたのか!と感動しました。これがパッケージ写真です。
今回入手したのは512MBタイプ。メガバイト(MB)です。ギガではないですよ。この容量には時代を感じますよね。パッケージには他に1GBと2GBまであったことが記載されています。2GBまでだったということはSD規格までで、4GB以上のSDHC規格に対応したタイプはリリースされなかったようです。これを見てもこのinfoSDカードが短命であったことが伺えます。
キャッチコピーの拡大。裏側はSDカードの容量表示が見えるように穴が空いています。特徴は英語で記載されており、以下のとおりです(下はGoogleによる翻訳)。
Feature
1.SD card with EPD to show its free capacity.
→空き容量を表示する電子ペーパー付きSDカード。
2.2digits English ID is changeable by PCs.
→2ケタの英語IDはPCにより変更可能。
3.Bi-stable display without embedded battery.
→電池を内蔵していない双安定ディスプレイ。
というわけで、このSDカードを使って色々遊んでみました。上記の特徴にもある通り、容量表記の横にある2桁の英語表示は変更が可能で、パソコン上でボリュームラベルを変えることで変更が可能です。初期設定では「SD」というボリュームラベルになっていてSDカードの表示上でもSDと表示されています。
なお、SDカードに使われている表示デバイスには液晶ではなく電子ペーパー(EPD)が使われています。原則液晶は電源を供給している間だけ文字が表示されますが、電子ペーパーは電源の供給をストップしても文字が残り続けるという特徴を持っています。これにより電池無しでの動作が可能になっています。
理屈は置いといて、次の実験です。ボリュームラベルを2文字以上に設定してみるとどうなるのでしょうか?試しに「ABCDEF」というボリュームラベルにしてみました。
案の定と言えば案の定ですが、2ケタ分の「AB」という表示しかされていませんね。ちなみに容量表示部分の数字は当たり前に7セグメント表示ですが、英語表示は16セグメントでカッコよくてシビレます。これ開発した人間は分かってるなぁ…。
次に、ボリュームラベルを入力しないとどうなるのか。
なるほど、「- -」の表示になりました。空白表示になると思っていたのですがこれは意外でした。
最後に適当に書き込んで、容量表示を変えてみました。この例では残り34MBを表しています。これは512MBタイプなので4ケタ目の表示がムダになってしまうのが残念。容量表示については賛否両論ありそうですが、ボリュームラベルの変更で複数SDカードが分類分けできる点で便利なカードだと思いました。これ以上このSDカードが発展しなかったのは残念な所です。